はじめての中古車購入ガイド

自分の予算や目的にあった中古車を購入する場合、事前に知っておくとよいことがいろいろとあります。はじめて購入する場合でも、安心して購入できるためのポイントを紹介いたします。

購入前の心構えと予算の検討

車を購入する前に、まず購入の目的は何か、購入後にどのように使用するかなどの具体的なイメージを思い浮かべてみましょう。

そのために必要な機能や装備は何かなどを事前に検討しておくことが後悔しない車選びとなります。

また予算に関しましても、はずすことのできないポイントでしょう。車両価格などは、お店に行けば表示されているので
すぐに分かりますが、忘れがちなのは、自動車保険や、毎年の自動車税、また必ず掛かる毎月の駐車場代、ガソリン代、高速代などの維持費です。

車の購入費とともに維持費を踏まえて考えることも重要です。

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購入前のチェックポイント

では、購入するときに知っておくとよいポイントを紹介していきましょう。

基本のチェックポイント

1.車輌本体価格
車輌本体価格に掛かる消費税のみ表示されている場合があります。税金(重量)、保険料、整備、
登録に伴う費用に関しても確認しましょう。
2.車検有効期限
車検(法定24ヶ月点検)には有効期限があります。有効期限が残っている期間分の負担が少なく購入できます。
また車検が付いていない車を購入する場合、車検料金が別途必要になります。
3. 初年度登録年月日(年式)
最初に登録された年月日です。
4. 走行距離
実際に走行した距離数です。数値が少なければさまざまな部品の損傷も少ないと考えられます。
5. 前所有者の定期点検記録簿
今まできちんと整備されていたものなのか、いつどういう整備を行っていたかといった、
過去に実施された定期点検整備の記録が記入されています。
前所有者の車の取り扱い方の参考にもなります。
6. 修復歴
修復歴がある車でも、内容次第では安心して購入できます。必ず修理内容を確認してから購入を検討しましょう。

参考までに、自動車公正取引協議会基準では、以下の(1)〜(9)を交換または修正したものと修復歴としています。

  1. フレーム
  2. フロントクロスメンバー
  3. フロントインサイドパネル
  4. ピラー
  5. ダッシュパネル
  6. ルーフパネル
  7. フロアパネル
  8. トランクフロアパネル
  9. ラジエターコアサポート

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外装

1. ボディの歪みや全体のキズ
日中の明るい時間に確認することをお勧めします。目で見るだけではなく、手で触ってみるのもよいでしょう。
また、キズに関しては、中古車では全くないということはあり得ませんが、多少のキズはきちんと磨けば消える場合が多いでしょう。
しかし、明らかに凹んでいたり、ぶつけた後は修理が必要ですので、お店に相談しましょう。
2. タイヤ/ホイール
タイヤのチェックには、タイヤの溝が安全基準内にあるか、亀裂や劣化がないかなどの確認をしましょう。
また、その車種の純正品のアルミホイールなどを装着していない場合、新車時に装備していた純正ホイールもあるかどうかを確認しておくとよいでしょう。
3. マフラー(排気音)
マフラーは規定の音量以下でないと車検には通らないため、メーカー社外品のマフラーを装着している場合、車検対応であるかを確認しましょう。
また破損していないかも同様に確認しましょう。

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内装

1. シート
シートは、電動式など車のグレードに応じてさまざまな機能が装備されており、可動させてみて問題がないかを確認してみましょう。
実際に座ってみた感じでクッションなどの問題がないかどうかも確認しましょう。
2. ドア/窓ガラス
すべてのドアの開閉ロック、パワーウインドウの開閉、サイドミラーの操作、サンルーフの開閉などの確認をしましょう。
また、気をつけておきたいのは、フロントガラスのひび割れの確認です。
当初は些細なキズでも、走行中の衝撃や振動などで破損してしまい安全性を損なうこともあるためです。
3. 室内照明
外装などは明るい時間帯に確認することをお勧めしましたが、見落としがちなのが室内照明などの点灯チェック。必ず確認してください。
4. エアバッグ
運転席または助手席にエアバッグが装着されているかを確認しましょう。
いまや安全対策として、エアバッグは欠かせないもののひとつとなってます。
エアバッグの有無で、任意保険の割引きなどもある場合があります。
5. コンソール
プラスチック樹脂のダッシュボードについた傷は意外に修復が難しいため、確認しておきましょう。

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電気系統

1. ライト/ワイパー
室内照明と同様に、ヘッドライト、ウインカー、ハザード、補助灯、フォグランプ、後退用ランプなどの点灯チェックは必ず行っておきましょう。

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エンジン

1. ゴム系パーツ/エンジン音
エンジンルームには、目で見て判断がつく(ベルトの張り具合や、ゴム系パーツのひび割れの状況など)部分もあります。
しかし、一般ユーザーにはエンジンのコンディションを判断することは難しいでしょう。
とは言っても分からない部分をそのままにして購入するのも不安ですので、エンジンを動かしてみて、気になる音などがあれば店の人に質問しましょう。
また、エンジンを支えるゴム系パーツは、どうしても振動や年式相応の劣化はおきてしまいます。
もし気になる部分があればこちらも質問してみましょう。

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税金、保険など

1. 自動車取得税
この税金は、自動車の取得に対して課税されるものです。
営業用自動車(車検証に事業用と記載されているもの)および軽自動車は3%。自家用自動車は5%となります。
また、取得価額が50万円以下の自動車の取得に対しては、課税されません。
2. 自動車重量税
自動車重量税とは、車検時に掛かる国税のことです。
車検の有効期限が残っている中古車の場合の納入は不要ですが、 車検のない中古車を購入する場合は、
新たな車検取得が必要ですので、車検期間分(乗用車は2年分)の税金が掛かります。
3. 自動車税
この税金は、自動車の所有に対して課税されるものです。
税率(税額)は、自動車の種類や大きさ、自家用・営業用の区分により定められています。
なお、環境負荷に応じて重課または軽課するグリーン化税制が導入されています。また、年度単位で課税され、
4月1日の時点で所有者(あるいは使用者)である者が納めることになっています。
4.自賠責保険
自賠責保険とは自動車(原動機付自転車を含みます)を運行する場合には必ず加入しなければならない保険として 法律で義務づけられています(一般的に強制保険といいます)。
この保険の補償条件は「過失により他人を死傷させたとき」であり補償限度額(保険金額)は
死亡で「3,000万円」、 傷害で「120万円」、後遺障害障害は等級などに応じて、「75万〜4,000万円」と定められています。
5.任意保険
自賠責保険だけでは担保できない部分(車の修理代や運転者のケガ、事故などによる他人の持ち物の修理代など)を補う保険です。
この保険への加入は義務ではありませんが、万が一のことを考えると、この保険には入っておいたほうがより安心でしょう。

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忘れてはいけない車購入に必要な書類は?

契約時には、以下の書類と実印が必要になります。

  • 印鑑証明書(市区町村に登録されている実印の登録証。また発行3ヶ月以内のものです。)
  • 車庫証明書(自動車の保管場所を証明する証書。自分で申請もできます。)
  • 自動車検査証(車検証)
  • 委任状(車の登録業務を、購入者以外に委託することを証明する証書。)

しかしながら、販売店に委託する場合が通常ですので、ユーザーは「実印」「印鑑証明書」と「身分証明書(運転免許証)」などを持参すればよいでしょう。

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